「昔はチラシを撒けば電話が鳴ったのに、最近は反応が薄い」——外壁塗装の会社から、よく聞く声です。一方で、「チラシはもう終わり、これからはWeb」という話も、あちこちで目にします。
どちらが正しいのか。結論を先にお伝えします。チラシは今も効きます。ただし、反響率は確かに落ちています。そして、チラシだけに頼るのは危うい。
この記事では、チラシの反響率が落ちている理由、チラシが向いている場面とその限界、そして「払い続けるチラシ」と「積み上がるWeb集客」をどう組み合わせるかを、全国13,656社を調べたデータをもとに、正直に整理します。「チラシをやめてWebにしましょう」という単純な話ではありません。
毎月チラシを1万枚撒いてますけど、昔ほど電話が鳴らなくて…。でも止めるのも怖いんです。他に反響を取る手段がないから。
その”止めるのが怖い”が、いちばん大事なところです。チラシが悪いんじゃない。チラシしか反響の入り口がない、という状態が危ういんです。順番に見ていきましょう。
チラシの反響率は、なぜ落ちているのか
まず現実から。外壁塗装のチラシの反響率は、以前より落ちています。理由は、大きく3つです。
- 施主が、先にネットで調べるようになった:チラシを見て気になっても、いきなり電話はしません。まず会社名で検索します。そこで情報が出てこないと、その時点で候補から外れます
- チラシの量が増え、埋もれるようになった:同じ地域に、何社ものチラシが入ります。よほど目を引かないと、まとめて捨てられます
- 「訪問販売が不安」という空気が広がった:外壁塗装は、悪質な訪問販売のイメージがつきまとう業界です。知らない会社のチラシほど、警戒されやすくなっています
大事なのは、これは「チラシが悪い」のではなく「チラシだけでは完結しなくなった」ということです。施主は、チラシで気づいて、ネットで確かめて、それから問い合わせます。この「ネットで確かめる」段階で情報が出てこない会社は、チラシの反応まで取りこぼしているのです。
つまり、チラシの反響が落ちた原因の一部は、チラシ側ではなく、Web側の準備不足にあります。
チラシの反応が悪いの、チラシのせいだと思ってました。Web側の問題でもあるんですね。
施主はチラシで気づいて、ネットで確かめる。そこで何も出てこないと、そこで終わり。チラシの反応まで、Web側で取りこぼしてるんです。
それでも、チラシが効く場面はある
「じゃあチラシはやめるべきか」というと、そうではありません。チラシには、Webにない強みがあります。
- ネットを使わない層に届く:外壁塗装の施主は、年配の持ち家世帯が多い。この層には、今でも紙のチラシが強く効きます
- エリアを狙い撃ちできる:「この地区に、そろそろ塗り替え時期の家が多い」といった狙いで、ピンポイントに撒けます
- すぐ動く:Web集客は効果が出るまで数ヶ月かかりますが、チラシは撒いた翌日から反応が出ます
特に「今すぐ問い合わせが欲しい」ときには、チラシのスピードは代えがたい武器です。Web集客は、育つまで時間がかかるからです。
もう一つ、チラシには「時期を選んで撒ける」という強みもあります。外壁塗装には、施主が動きやすい季節があります。梅雨入り前や、気候の安定した春や秋は、工事を考える人が増える時期です。そうしたタイミングに合わせて、狙ったエリアに撒く。Web集客は「いつ見られるか」をこちらでは選べませんが、チラシは「動きそうな時期に、動きそうな地域へ」という攻めができます。この機動力は、チラシならではです。
だから、正しい問いは「チラシかWebか」ではありません。「チラシとWebを、どう組み合わせるか」です。
チラシをやめる話かと思ったら、違うんですね。
やめる必要はありません。チラシは”すぐ効く”、Webは”積み上がる”。役割が違うんです。問題は、多くの会社がチラシだけで、Web側が空っぽなこと。そこが反響を取りこぼす原因なんです。
「払い続けるチラシ」と「積み上がるWeb」
チラシとWeb集客には、お金のかかり方に決定的な違いがあります。ここを理解すると、組み合わせ方が見えてきます。
チラシは「払い続ける」集客です。撒いている間は反応がありますが、止めれば翌月からゼロに戻ります。毎月、印刷代とポスティング代がかかり続けます。撒いたチラシは、手元に何も残りません。
Web集客は「積み上がる」集客です。ホームページの施工事例も、Googleの口コミも、一度作れば残ります。増やすほど、資産として厚くなっていきます。最初は反応が出るまで時間がかかりますが、育つほど、新しくお金をかけなくても反応が続くようになります。
| チラシ | Web集客 | |
|---|---|---|
| 効果が出るまで | 翌日から | 数ヶ月 |
| お金のかかり方 | 撒くたびに、毎回 | 作れば、資産として残る |
| 止めたら | すぐゼロに戻る | しばらく効き続ける |
| 向いている場面 | 今すぐ反響が欲しい | 長期で集客の柱を作る |
理想は、両輪で回すことです。チラシで「今」の反響を取りながら、その裏でWebの資産を積み上げる。そうすれば、数ヶ月後にはWeb側が育ち、チラシへの依存を少しずつ減らせます。チラシだけの会社は、毎月お金を払い続けるループから、いつまでも抜け出せません。
チラシは払い続ける、Webは積み上がる。役割が違うんですね。
そう。どっちが上じゃない。チラシで今を取りながら、裏でWebを育てる。育てば、チラシへの依存を減らせます。両輪なんです。
チラシの反響を、Webで受け止める
チラシとWebを組み合わせる、いちばん効く方法をお伝えします。チラシを見た施主が、次に必ずやることを押さえるのです。
前に書いたとおり、施主はチラシで気づいたあと、会社名で検索します。あるいは、チラシに載っている情報をネットで確かめます。このとき、検索して安心できる情報が出てくるかどうかで、問い合わせるかが決まります。
だから、チラシを撒くなら、その前に次を整えておいてください。
- 会社名で検索したら、ちゃんとホームページが出てくる:出てこない会社は、その時点で不安がられます
- 施工事例が、写真つきで載っている:「この会社は、実際にこういう仕事をしている」と伝わります
- Googleの口コミがある:チラシの会社名を検索して、口コミが星4つ台で並んでいれば、大きな安心材料になります
たとえば、こういうことです。施主がチラシを見て「よさそうだ」と思う。スマホで会社名を検索する。そこで何も出てこなければ、「大丈夫な会社かな」と不安になり、チラシは捨てられます。逆に、施工事例がずらりと並び、口コミが星4つ台で付いていれば、「ちゃんとした会社だ」と安心して、電話に手が伸びます。同じチラシを見ても、検索した先で結果が分かれるのです。
チラシは「気づかせる」、Webは「確かめさせて、安心させる」。この2つがそろって初めて、反響が問い合わせに変わります。チラシを撒いているのに反応が薄い会社は、たいていこの「確かめさせる」側が空っぽです。撒く枚数を増やす前に、受け止めるWeb側を整えるほうが、同じ費用でも反響は伸びます。
Web側の整え方は、塗装業のMEO・Googleマップ集客と外壁塗装のSEO対策にまとめてあります。
検索して何も出てこないと、施主は不安になって離れる…。想像すると怖いですね。
同じチラシを見ても、検索した先で結果が分かれる。施工事例と口コミがあれば安心して電話がくる。無ければ捨てられる。ここが分かれ目です。
全国13,656社を調べたら、Web側が空っぽの会社が大半だった
「Web側を整える」と言っても、どれくらいの会社ができているのか。実際に数えました。
私たちは2026年7月、全国47都道府県で外壁塗装事業者13,656社を1社ずつ調べました。結果、大多数の会社が、チラシの反響を受け止めるWeb側にまだ手をつけていないことが分かりました。
- 自社サイトを持っている会社:73.7%
- しかし、100点満点でしっかり整えられている会社:わずか0.3%(43社)
つまり、サイトは持っていても、中身が空っぽの会社がほとんどです。これは、チラシを撒いている会社にとっては痛い話ですが、裏を返せば大きなチャンスです。
同じ地域で、他社もチラシを撒いています。施主は、気になった数社を検索して比べます。そのとき、Web側が整っている会社は、まだ地域にほとんどいません。あなたが先に整えれば、同じチラシを撒いても、あなたの会社だけが「検索して安心できる会社」になれます。チラシの反響率を上げる最短ルートは、実はチラシそのものではなく、その受け皿であるWeb側にあります。
チラシのデザインばかり気にしてましたけど、受け止めるWeb側が空っぽだったんですね…。
そこに気づけたら大きいです。同じ地域で、Web側まで整ってる会社はほぼいない。チラシを撒いて、検索されて、施工事例と口コミで安心させる。この流れができた会社が、反響を総取りします。
配布方法で、反響は変わる(ポスティング・折込・手配り)
チラシは、中身だけでなく「どう配るか」でも反響が変わります。主な方法は3つ。それぞれ、向き不向きがあります。
- ポスティング:一軒ずつポストに投函します。エリアを狙い撃ちできるのが最大の強み。「築15年以上の戸建てが多い地区」といった絞り込みができます。1枚あたりの単価は比較的抑えめですが、撒く手間か、外注費がかかります
- 新聞折込:新聞に挟んで配られます。年配の持ち家世帯に届きやすいのが強み。ただし、新聞購読率が下がっているため、届く総数は年々減っています
- 手配り・訪問配布:現場の近隣に、施工中や施工後に配る方法です。「近所で工事をしている会社」という安心感が乗るため、反響率が高くなりやすい。工事の許可を得た施主の近隣に配るのが効果的です
どれか1つに絞る必要はありません。ただし、闇雲に広く撒くより、狙いを定めて配るほうが、費用対効果は高くなります。「どの地区に、塗り替え時期の家が多いか」を考えて配るだけで、同じ枚数でも反響が変わります。特に手配りは、施工現場を持っている塗装会社ならではの強みです。工事が終わった現場の近所に、実際の仕上がりを見てもらいながら配れば、チラシ以上の説得力になります。
配り方でも変わるんですね。手配りがそんなに効くとは。
“近所で工事してる会社”という安心感が乗るんです。現場を持ってる塗装屋さんだけの強み。実物を見せながら配れる。これは強いですよ。
反響が生まれるまでの、3つの段階
反響を増やすには、施主が問い合わせに至るまでの流れを理解しておくと役立ちます。施主は、いきなり電話しません。3つの段階を通ります。
1. 気づく:「そろそろうちも塗り替えかな」と意識する段階。ここで効くのがチラシです。劣化のサインを見せたり、近所の施工事例を見せたりして、気づきを与えます 2. 比べる:気になった会社を、ネットで調べて比べる段階。ここで効くのがホームページと施工事例です。他社と並べたとき、情報が充実している会社が選ばれます 3. 問い合わせる:「この会社なら大丈夫そう」と安心して連絡する段階。ここで効くのが口コミと、正直な金額表示です。最後の一押しは、安心感で決まります
多くの塗装会社は、1の「気づく」(チラシ)だけに力を入れて、2と3が抜けています。だから、チラシで気づいてもらっても、比べる段階で他社に負け、問い合わせに至りません。3つの段階を、同じ会社が一貫して受け止める。これが、反響を問い合わせに変える型です。
気づく・比べる・問い合わせる。チラシは1だけ。2と3が抜けてました。
そこに気づけたら大きい。3つの段階を、同じ会社が一貫して受け止める。それができた会社が、反響を問い合わせに変えられるんです。
チラシを作るときの、最低限のポイント
Web側の話を先にしましたが、チラシそのものにも、外せない基本があります。難しいテクニックではなく、当たり前のことです。
- 誰の、どんな悩みに応えるかを、はっきりさせる:「そろそろ塗り替え時期の家」に向けて、劣化のサインを見せるなど。全員向けのチラシは、誰にも刺さりません
- 施工事例の写真を載せる:ビフォーアフターは、言葉より伝わります。地元の家の事例なら、なお効きます
- 金額の目安を、正直に載せる:「◯◯円〜」と幅で示すだけでも、問い合わせのハードルが下がります。金額を隠すチラシは、警戒されます
- 会社の顔を見せる:代表や職人の写真、実績年数。「怪しくない会社だ」と伝わることが、外壁塗装では特に大事です
- 検索してもらう導線を作る:「(会社名)で検索」と入れて、Web側へつなぐ。ここで前の章の受け皿が効いてきます
派手なデザインより、正直さと具体性です。誇大な表現や「今だけ半額」のような煽りは、かえって訪問販売のイメージを強めて逆効果になります。売り込むより、安心してもらうこと。それが、遠回りに見えて反響への近道です。
この「安心してもらう」という軸は、チラシでもWebでも、まったく同じです。チラシで正直な会社が、検索した先でも正直な情報を並べている。この一貫性が、施主の不安を消します。逆に、チラシは立派なのに検索したら何も出てこない、あるいはその逆だと、施主は違和感を覚えて離れます。入り口と受け皿で、同じ顔をしていること。それが、反響を取りこぼさないための、いちばんの土台です。
派手なデザインより、正直さと具体性。チラシもWebも同じなんですね。
煽りは逆効果です。チラシで正直な会社が、検索した先でも正直。この一貫性が、施主の不安を消す。売り込むより、安心してもらうことです。
まとめ|チラシは「入り口」、Webは「受け皿」
チラシをやめる話じゃなかった。チラシで気づかせて、Webで安心させる。両方いるんですね。
その通りです。チラシは今も効く。でも受け皿のWebが空っぽだと、せっかくの反響がこぼれる。両輪がそろえば、同じ地域の他社が撒いたチラシの反響まで、あなたが受け止められるようになります。
外壁塗装のチラシと反響について、大事なところを3つにまとめます。
1. チラシは今も効くが、それだけでは完結しない:施主はチラシで気づき、ネットで確かめてから問い合わせます。Web側が空っぽだと、チラシの反響まで取りこぼします 2. チラシは「払い続ける」、Webは「積み上がる」:役割が違います。チラシで今の反響を取りながら、裏でWebの資産を育てるのが理想です 3. 反響率を上げる最短ルートは、実はWeb側の受け皿:全国13,656社のうち、Web側まで整っているのは0.3%だけ。先に整えた会社が、地域の反響を総取りします
チラシは「気づかせる入り口」、Webは「確かめさせて安心させる受け皿」。この2つがそろって初めて、反響は問い合わせに変わります。撒く枚数を増やす前に、受け止める側を整える。それが、下請けやポータル頼みから抜け出す、堅実な一歩です。
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よくある質問(FAQ)
Q1外壁塗装のチラシは、もう効果がないのですか?
Q2チラシの反響率は、どれくらいが目安ですか?
Q3チラシとWeb集客、どちらを優先すべきですか?
Q4チラシを撒く前に、やっておくべきことはありますか?
Q5チラシに、金額を載せたほうがいいですか?
Q6調査の数字は、どこまで信用できますか?
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