「集客がうまくいかない。プロに頼んだほうがいいのだろうか」——塗装会社の社長なら、一度は考えたことがあるはずです。実際、集客コンサルや集客代行の会社は数多くあり、営業もよく来ます。
ただ、いざ調べてみると、出てくる記事のほとんどが「コンサルは必要です(=うちに頼んでください)」という結論になっています。書いているのが、その会社自身だからです。これでは、本当に自分に必要なのか、判断できません。
この記事は、特定のサービスに誘導しません。集客コンサルを頼む前に自分でできること、頼むとしたら何を見るべきか、費用の考え方、そして避けるべき落とし穴を、正直に整理します。読み終えたとき、「うちはまだ頼まなくていい」か「頼むならこういう会社」かを、自分で判断できる状態を目指します。
集客コンサルの営業が来て、月20万って言われたんです。高いのか安いのかも分からなくて…。うちに必要なんですかね?
その判断、営業に決めさせちゃダメです。頼む前に自分でできることが、実はけっこう残っている。それをやってから考えても、遅くありません。順番に見ましょう。
そもそも集客コンサルと集客代行は、何が違うのか
まず言葉を整理します。似ていますが、中身が違います。
- 集客コンサル:やり方を教えてくれる。戦略や改善点をアドバイスし、実行は自社でやる
- 集客代行:作業を代わりにやってくれる。広告運用・ホームページ制作・記事作成などを任せる
多くの会社は、この両方を組み合わせて提供しています。アドバイスだけの会社もあれば、実行まで丸ごと引き受ける会社もあるということです。
ここが最初の分かれ目です。「やり方は分かるが手が足りない」なら代行、「そもそも何をすればいいか分からない」ならコンサル。自分がどちらなのかで、探す相手が変わります。そして、次の章で見るとおり、どちらの場合も、頼む前にやっておくべきことがあります。
コンサルと代行、同じようなものだと思ってました。
“教えてくれる”のがコンサル、”代わりにやる”のが代行。自分に足りないのは知識か、手か。そこで選ぶ相手が変わるんです。
頼む前に、自分でできることが残っている(無料)
集客コンサルに月20万、30万を払う前に、お金をかけずにできることが、実はまだ残っています。これをやらずにコンサルへ頼むのは、土台がないまま家を建てるようなものです。
私たちは2026年7月、全国47都道府県で外壁塗装事業者13,656社を1社ずつ調べました。その結果、大多数の会社が、無料でできる基本にまだ手をつけていないことが分かりました。100点満点で採点して、しっかり整えられている会社は、1万社超のうち43社(0.3%)だけだったのです。
裏を返せば、基本をやるだけで、地域の中で目立てるということです。具体的には、この3つです。
- Googleビジネスプロフィールを埋める:会社情報・対応エリア・写真・口コミ。地図で「(地域名)外壁塗装」と探す施主に届きます。無料です
- 施工事例をページにする:どの町の・どんな家を・いくらで・どう直したか。現場の写真がそのまま材料になります
- 対応エリアを、市町村名まで具体的に書く:「〇〇県全域」ではなく、行ける町を一つずつ。ここが空白だと、その町の施主に見つけてもらえません
やり方は、塗装業のMEO・Googleマップ集客と外壁塗装のSEO対策に詳しくまとめてあります。これらをやってから「それでも手が回らない」となったとき、初めてコンサルや代行の出番です。順番を逆にすると、お金だけかかって土台が空のまま、ということになりかねません。
頼む前に、無料でやることがこんなにあったんですね。営業は”すぐ頼まないと乗り遅れる”って言ってましたけど。
急がせる営業ほど、一度立ち止まったほうがいい。土台を自分で作ってからのほうが、コンサルに頼んだときの効きも段違いです。無駄金にならないんです。
集客コンサルに頼むメリット
自分でやる限界もあります。コンサルや代行に頼む価値は、たしかにあります。正直に整理します。
- 時間が買える:施工に追われる社長にとって、集客を考える時間は貴重です。そこを任せられる
- やり方が分かる:何から手をつけるか、優先順位を示してもらえる。遠回りを減らせます
- 続けられる:自社だと止まりがちな更新や運用を、代わりに回してもらえる
特に「やることは分かっているが、手と時間が足りない」会社にとっては、代行の価値は大きいです。施工事例のページ化も、口コミの促進も、続けることがいちばん難しいからです。
時間が買える、っていうのは大きいですね。施工に追われてると、集客まで手が回らなくて。
そこが代行のいちばんの価値です。ただし”丸投げ”はダメ。任せる部分と、自分で関わる部分を分けるのがコツです。
集客コンサルのデメリットと、正直な費用の話
一方で、デメリットもあります。ここを正直に書いている記事は、あまりありません。頼む前に、必ず知っておいてください。
- 費用がかかる:当然ですが、月々の固定費が増えます。売上が増える前に、先に出ていくお金です
- 合わない会社もある:外壁塗装を分かっていない汎用の会社だと、的外れな施策になることがあります
- 丸投げでは成果が出ない:コンサルの提案を、実行せず放置すれば、当然ながら成果はゼロです
いちばん多い失敗は、「丸投げ」です。コンサルに頼んだから、あとは全部やってくれるだろう——そう思って任せきりにすると、たいてい成果が出ません。集客は、施主の声や現場の写真といった会社の中にしかない材料があって初めて効きます。コンサルはやり方を示せても、材料そのものは出せません。写真を渡す、施主の声を共有する、提案を実行に移す——この最低限の関わりを続けられない会社は、いくら良いコンサルに頼んでも、お金を捨てることになります。
費用の相場については、正直に言うと「会社によって大きく違う」としか言えません。アドバイス中心なら比較的抑えめ、広告運用やサイト制作まで含めると月々まとまった額になります。広告費を別途で預かる形(広告費の何%、という料金体系)もあります。
ここで大事なのは、金額の高い安いより、その金額で何をやってくれるのかです。「月〇万円」という数字だけで判断せず、その中に何が含まれ、何が別料金なのかを、契約前に一つずつ確認してください。相場観をつかむ意味でも、投資額の目安としてよく言われるのは年商の数%程度ですが、これも会社の状況によります。
丸投げして成果ゼロ、はいちばん避けたいです…。
写真を渡す、施主の声を共有する。この最低限をやらないと、いくら良いコンサルでもお金を捨てることになります。材料は、会社の中にしかないんです。
コンサル・代行が扱う集客手法と、その費用感
コンサルや代行に頼むと、実際にどんな集客をやってくれるのか。主な手法と、費用のかかり方を整理します。ここを知っておくと、見積もりの中身を見抜けます。
オンラインの手法
- Googleビジネスプロフィール(MEO):地図枠での集客。整備自体は無料。代行だと運用の手間賃がかかります
- ホームページ・施工事例(SEO):制作費+更新の費用。効果が出るまで数ヶ月かかりますが、資産として残ります
- リスティング広告:検索結果に広告を出す。広告費が別途かかり続けるのが特徴。止めれば流入も止まります
- SNS運用:InstagramやYouTube。成果が出るまで時間がかかり、代行費用も高めになりがちです
オフラインの手法
- チラシ・ポスティング:昔からの定番ですが、反響率は下がってきています。1枚あたりの単価×枚数で費用が決まります
- OB顧客への案内:過去の施主への定期連絡。いちばん費用対効果が高いのに、やっていない会社が多い手法です
大きく分けると、広告のように「払い続ける」手法と、施工事例やGoogleビジネスプロフィールのように「積み上がって資産になる」手法があります。コンサルに頼むときは、どちらに寄せた提案なのかを見てください。広告一辺倒の提案は、止めた瞬間にゼロに戻ります。資産が積み上がる手法を軸に据えてくれる相手のほうが、長い目で見て得です。
集客手法の全体像は、塗装業の集客方法|下請け脱却・元請け化のための全手法にまとめてあります。
広告は”払い続ける”、施工事例は”積み上がる”。同じ集客でも全然違うんですね。
そこを見てください。広告一辺倒の提案は、止めたらゼロ。資産が積み上がる手法を軸にしてくれる相手のほうが、長い目で得なんです。
🚨「AI対策」と称した高額サービスには注意
最近増えているのが、「これからはAI検索の時代。AI対策をしないと集客できません」という営業です。「構造化データ」「AI用の特別なマークアップ」を入れる、という名目で、月額に上乗せされることがあります。
ここは、はっきりお伝えします。その多くは、Googleが公式に「不要」と言っているものです。
Googleは2026年5月、AI検索についてこう明言しています。
> AI OverviewsやAIモードに表示されるための追加要件はなく、特別な最適化も必要ありません。(中略)追加すべき特別なschema.org構造化データもありません。 > — Google 検索セントラル「AI features and your website」
私たちの調査でも、こうした特別な実装をしている会社と、していない会社で、AIに名前が出る割合はほとんど変わりませんでした。
Googleが必要だと言っているのは、普通の検索対策と、信頼できる中身のあるコンテンツ——つまり、前の章で見た施工事例や地域ページです。「AI対策」に別料金を求められたら、その中身を確認し、Googleの公式ページを一度見せてもらってください。話が変わるはずです。
“AI対策込みで月20万”って言われたの、まさにこれかもしれません…。
中身を聞いてみてください。”構造化データ”が主役なら、Googleが要らないと言ってるものです。ちゃんとした施工事例と地域ページを作ってくれる会社かどうか。そこで見分けられます。
失敗しない、集客コンサル・代行の選び方
それでも頼むと決めたら、選び方が大事です。ここを外すと、お金も時間も無駄になります。見るべきは、この5つです。
1. 外壁塗装を、専門にしているか
いちばん大事です。汎用の集客会社より、外壁塗装を専門にしている会社を選んでください。塗装の商談の流れ、施主の不安、繁忙期——業界を分かっている相手でないと、施策が的外れになります。
2. 実際に何をやってくれるのかが、明確か
「集客を支援します」だけでは分かりません。Googleビジネスプロフィールの整備なのか、施工事例ページの制作なのか、広告運用なのか。作業の中身を、契約前に具体的に確認してください。
3. 料金体系が、はっきりしているか
月額に何が含まれ、何が別料金か。広告費は込みか別か。最低契約期間はあるか。ここが曖昧な会社は避けたほうが無難です。
4. 「実行まで」やってくれるか、「助言だけ」か
アドバイスをもらっても、実行する手がなければ成果は出ません。自社に手が足りないなら、制作から運用まで実行してくれる会社を選ぶべきです。逆に、実行は自社でやれるなら、助言中心の会社で十分です。
5. 実績と、その中身を確認できるか
「〇〇社支援」という数字だけでなく、どんな会社を、どう改善したのか。できれば、外壁塗装の事例を見せてもらってください。数字を出せない会社は、慎重に。
この5つを満たす会社は、意外と多くありません。特に「外壁塗装に特化」して「実行まで」やる会社は限られます。逆に言えば、そこを満たす相手が見つかれば、それは良いパートナーになり得ます。
5つも見るところがあるんですね。どれがいちばん大事ですか?
“外壁塗装に特化してるか”です。汎用の会社だと、塗装の商談も施主の不安も分かってない。同じお金を払うなら、業界を知ってる相手を選んでください。
契約前に、必ず確認したい5つのこと
良さそうな会社が見つかっても、契約書にハンコを押す前に、次の5つは口頭で確認してください。ここを曖昧にしたまま契約すると、後で「そんなはずじゃなかった」となります。
- 最低契約期間と、途中解約の条件:「1年縛り」で成果が出なくても払い続ける、という契約になっていないか
- 広告費は、月額に込みか別か:ここを勘違いすると、想定の倍のお金が出ていくことがあります
- 成果が出なかったときは、どうなるのか:返金や見直しの取り決めがあるか。「成果は保証できない」で逃げていないか
- 作った資産(サイト・記事・写真)は、誰のものか:解約したらサイトごと引き上げられる、という契約もあります。自社に残る形かを必ず確認してください
- 担当者は、外壁塗装を分かっているか:契約前に一度、直接話してみる。業界を知らない担当だと、やり取りだけで疲れます
特に4つ目の「資産は誰のものか」は、見落としがちで、いちばん怖いところです。せっかくお金を払って育てたサイトや口コミが、解約と同時に消えてしまうなら、それは資産になっていません。払ったお金が、自社に積み上がる形かどうか——ここを、契約前に必ず確かめてください。
解約したらサイトごと引き上げ…そんな契約があるんですか。
あります。だから”作った資産は誰のものか”を、契約前に必ず確認してください。自社に残らないなら、それは資産じゃなく、ただの家賃です。
あなたの会社は、まだ頼まなくていいか、頼む価値があるか
ここまでを踏まえて、判断の目安を示します。あくまで目安ですが、自分がどちらに近いかを考えてみてください。
まだ頼まなくていい会社
- Googleビジネスプロフィールが、まだスカスカ
- 施工事例を、ホームページにほとんど載せていない
- 対応エリアを「〇〇県全域」としか書いていない
- 口コミを、お客さんに頼んだことがない
これに当てはまるなら、まず無料の土台からです。ここを埋めずにコンサルへ頼むのは、順番が逆です。土台をやるだけで問い合わせが増える余地が、まだ大きく残っています。
頼む価値がある会社
- 無料の土台は、ひととおりやった
- それでも、更新や運用を続ける手が足りない
- 広告を試したいが、やり方が分からない
- もっと本格的に、地域で一番を目指したい
こちらに当てはまるなら、コンサルや代行の出番です。土台がある状態で頼めば、投資したお金がしっかり効きます。逆に、土台なしで頼むと、同じお金でも効きが半分以下になります。「頼むかどうか」より「頼む前に土台があるか」——これが、損をしない分かれ目です。
まず自分がどっちか、で判断すればいいんですね。
そうです。土台がまだなら、無料でできることから。土台があるのに手が足りないなら、頼む。順番を間違えなければ、お金は無駄になりません。
まとめ|「頼む前にやること」と「頼むなら見ること」
いきなり月20万払わなくてよかったです。まず無料の土台をやって、それでも足りなかったら、5つの基準で選ぶ。順番が分かりました。
それでいいんです。急がされて決めるのが、いちばん損をする。土台を自分で作れば、頼むときも見る目が変わる。良いパートナーを、自分で選べるようになります。
塗装業の集客コンサルについて、大事なところを3つにまとめます。
1. 頼む前に、無料でできることが残っている:Googleビジネスプロフィール・施工事例・対応エリアの明記。全国で0.3%しかできていない基本を、先にやってから判断してください 2. 「AI対策」の高額サービスには注意:Googleが公式に「特別な構造化データは不要」と言っています。中身を確認してください 3. 頼むなら、5つの基準で選ぶ:外壁塗装に特化・作業内容が明確・料金が明瞭・実行まで対応・実績を確認できる。この5つを満たす会社は、意外と多くありません
集客は、下請けやポータル頼みから抜け出すための、自分の資産づくりです。急いで誰かに丸投げするより、土台を自分で持ったうえで、良いパートナーを選ぶ。その順番が、結局いちばん損をしません。
この記事は、特定のサービスを売り込むためのものではありません。あなたが自分で判断できるようになることを目的に書きました。無料でできることをやり、それでも手が足りないと感じたときに、5つの基準で相手を選ぶ。その判断が、あなた自身の手でできるなら、もう営業トークに振り回されることはありません。
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よくある質問(FAQ)
Q1集客コンサルは、そもそも必要ですか?
Q2費用の相場は、どれくらいですか?
Q3「AI対策が必要」と言われました。本当ですか?
Q4コンサルと集客代行、どちらを選べばいいですか?
Q5汎用の集客会社ではダメですか?
Q6調査の数字は、どこまで信用できますか?
元請ラボは、塗装会社の社長と、外壁塗装を考える施主の両方に向けて、集客・費用・業者選び・メンテナンスの疑問にわかりやすく答える専門メディアです。
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